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僕のまーくん。

第15章 揺れる想い



「着替えて帰ろっか?」


まーくんが切り出した。

「おー、帰ろう!帰ろう!」

櫻井先輩が言って。

潤くんも、僕も、立ち上がって

「うん、行こうッ」

って歩き出す。

「あぁ~喉渇いた~!」

潤くんが叫んでる。

「ごめん。僕らさっきアイス食べたよ?」

って言ったら

「あぁ~ずりぃなぁ!」

なんて、他愛もない会話をしながら
海を後にした。





  


……………………………………………………


帰りの電車にまた、一時間半。

ガタンゴトン、揺られながら……




色んな意味で疲れきった身体は、
すぐに眠気に襲われて……


僕は夢の中へ…………




誰の隣に座ってるか気になる??



帰りの電車はね。

嬉しい事が起こったんだ。



潤くんと櫻井先輩と大ちゃん先輩が
先に乗ろうとしてたんだけど……


その後ろでまーくんが
急にグイッと僕の
腰元ら辺を引っ張って……

 
「ふたり席、乗ろッ」


って耳元で言ってくれて。


僕は、その一言がすごく嬉しくて……


3人からちょっと離れた席に

ふたりで座った。




だから、僕の隣にはまーくん。



やっと安心して今、うとうと……
睡魔に襲われちゃって……

夢の中へ……



眠りにつく前に、まーくんと
少し話が出来た。


「かずくん……ごめん。翔ちゃんの事」


まーくんが謝ってきた。


「翔ちゃんの気持ち、
夏休みに入ってから知って……」


「……どうしていいか分からなかった」


まーくんも、苦しんだんだね。

櫻井先輩、親友だし……ね。


「ううん、謝らないでいいよ。
まーくん……」


今、やっとふたりだから
ゆっくり落ち着いて話せる。



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