
僕のまーくん。
第15章 揺れる想い
しばらくして、向こう側から
歩いてくる潤くんと大ちゃん先輩が見えた。
あ~やっと戻ってきた!
「はぁ~疲れたぁ!」
潤くんの身体からはポタポタ
雫石がこぼれ落ちてる。
大ちゃん先輩も、変わらない
ニコニコした顔で
「超楽しかった!」
って、ご機嫌のテンションだった。
「この人、気付いたら寝てんだよ!?」
潤くんが言う。
大ちゃん先輩は、
「だって、マジ気持ち良かったし」
って。
ふたり、海で仲良しさんになったのかな?
「よくあの状態で沈まねぇよなぁ!
マジ、先輩うける!」
ハハハッ!
って潤くんも、楽しかったんだね。
僕も、そんな潤くん達見て、
さっき流れてた空気が変わって
なんだかちょっとホッとした。
「にのは?大丈夫だった?」
潤くんが、僕の横に座って
聞いてくれた。
「うん……大丈夫……」
って言ってみたけど。
潤くんには、なんか伝わったみたい。
「どした?なんかあった?」
って覗き込まれて……
僕も、ちょっと困った笑いになって
しまったのが自分でも分かって。
潤くんに、
「ううん、大丈夫!」
ともう一度にっこり笑い返した。
「なんかあれば、すぐ話せよ!」
優しい潤くん、そう言ってくれて
今はそれ以上は、僕に無理に
聞こうとはしなかった。
ありがと。潤くん。
心の中で思って。
優しい友達に感謝した。
