僕のまーくん。
第16章 次へのステップ
N side
揺れる電車の中で、すごく安心して
眠りに落ちた僕。
まーくんの肩のぬくもりと、
まーくんから香る優しい匂いに。
さっきまでの、胸に支えていたものも
涙と一緒に、全部浄化されたみたい。
……優しい僕のまーくん。
僕は、まーくんが大好きだ。
まーくんも、僕が好きだって
言ってくれる。
そんな夢を見てた気がする……
……早くうちに帰りたい。
……………………………………
ガタンゴトンガタンゴトン……
どのくらい寝ちゃってたんだろう……
フッと目が覚めた。
僕の目線の少し上に、寝てる
まーくんの顔が見えた。
カッコいいまーくんの寝顔を
しばらく見つめていた。
まーくんの長い睫毛が揺れた。
あっ、起きた?
「……んっ、かずくん?……」
「おはぁよぉ~まーくん」
「ん~寝てたぁ!僕も……」
フフフッて笑いながら
周りを見渡す。
少し離れた所に、大ちゃん先輩と潤くん
それに、櫻井先輩が座ってるのが見えた。
あと、一駅で着く。
まーくんが、
「かずくんちょっと寝れた?
大丈夫?」
って聞いてくれた。
「もう、平気!ありがとう。」
って言ってまーくんから、身体を
離した。
「寝てる間ね、まーくんで
少し充電出来たよ?」
フフッて笑いながら僕は
ウィンクしてみせた。
泣いちゃったから、まーくんに
心配かけないように。
まーくんが、そんな僕に
「一緒に帰ろう。うちに寄って?」
って……
出来ないウィンクで、返してくれた。