テキストサイズ

僕のまーくん。

第16章 次へのステップ



A side


首筋にスリスリすると、
くすぐったいのか、身を捩るかずくん。


素肌で抱き合う感覚が
また気持ちいい……

柔かい、ブニプニした感触の
かずくんが僕の身体にジャストに
収まる。

全部がいとおしい……

この子は僕のものだ。


急に、今日の翔ちゃんとの
あれこれをまた
思い出した僕は……


今、腕の中にいる可愛い天使が
僕のものなんだ!って急に
沸いてきた独占欲に……


つい声に出てしまってた。


「翔ちゃんには触らせない!」


って……びっくりするよね?
急に言われて……




「かずくん……海で翔ちゃんに
髪触られただけ?なんか、されたり、
言われたりしなかった?」


僕は、引っかかってた事を
かずくんに聞いた。


僕の腕の中にいたかずくんは……

下がった眉をもっと下げながら

困ったような顔して、僕を見上げた。



「……………………。」



「かずくん?」



「……何にも、ないよ……」



「本当に?」


優しく聞いてみる。



かずくんが、何かを決心したように
話し出した。



「相葉くんは、こうやって……
触るの?って……

相葉くんには、見せるの?
そういう目…
俺は今から、相葉くんの替わりには
なれないかな……って言われたよ?」



!!



「マジで!?…………翔ちゃん……」



かずくんの眼が途端に潤み出す……


「あ~かずくん、ごめんね?」

ぎゅうっと、力いっぱい抱きしめる


「怖かったよね?そんな状況……」



……翔ちゃんの本気もまた伝わった。
かずくんの話と、この反応で。


「僕は、翔ちゃんだろうが他の誰
だろうが、かずくんだけは絶対に
渡さない!
僕だけのものだっ!」


もう一度ぎゅうっと、抱きしめる。



直後、うるうるした上目遣いの
可愛すぎる天使の、強烈な一言に
……僕は何かの聞き間違いかと……
思った。












「まーくん……僕を今すぐ、まーくんだけの
ものにしてよ?」





ストーリーメニュー

TOPTOPへ