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僕のまーくん。

第28章 夏休み最後の思い出作り


必要な思い付いた物を手に取った。


…………。


これだけ買うのも如何にも……だよね。


ってか、恥ずかしい。


やっぱりまだおこちゃまな僕。

お菓子を一緒に、レジまで持って行った。

キョロキョロまーくんを探せば、
ちょっと先に整髪剤を手に取って、
眺めてるまーくんがいた。


よし。

気付かれてはないな。


任務完了。


なんてね。


お会計するときも、ちょっと俯いて
店員さんと目を合わせないようにした。


やっぱり、おこちゃまな僕。


でも!

やった!


まーくんとの、大事な時間に必要な
あれこれは、ゲットしたし。


こっちの準備はオッケーだよ。
まーくん。


早く帰ろう!


N「まーくん、お待たせ」


A「お菓子買ったの?」


見えないように小さな紙袋に入れて
あったソレを、更にお菓子で
カムフラージュして。


まーくんからは、お菓子を買った
ようにしか見えない状態。


A「僕が出すんだったのに!」


優しいまーくんは、払ってくれる
つもりだったんだね。

 
でも、これは秘密のお買い物だったから。


N「帰ろう」


店を出て、真っ直ぐ僕の家に向かう。 


N「まーくん、今日時間大丈夫だよね?」


まーくんに聞いた。


A「あ~宿題溜まっちゃってるけど……」


まーくんが、宿題を気にしてる。


学年が違うから、まーくんの宿題が
どれだけなのか、分かんないや。
2年生は、僕達よりたくさんかな?
でもさ。


N「まーくん、あと10日はあるよ」


帰したくない。

 
まだ、今日はまーくんと一緒にいたい。


わがままを、まーくんにぶつける僕。


そんな僕を、困ったような顔で見ながら。


A「……僕も、まだかずくんといたい」


まーくんから直接聞けるこの言葉は
何より僕の心を暖かくしてくれる。


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