
僕のまーくん。
第31章 潤くんの誕生日と花火大会
髪を切ってから、毎朝不思議に思う事がある。
何故か、右側ばっかりはねてる。
寝かたの癖なのかなぁ……
いつもは、てんで気にしないけどさ。
やっぱり、今日はデートだから。
面倒だけどさ、ちゃんと寝癖直して行こっと。
身だしなみ♪身だしなみ♪
フンフン~♪
ご機嫌な鼻唄を歌いながらいつもは
使わないドライヤーをかけて寝癖と
格闘中。
洋服、何がいいかなぁ?
女子か!
なんて、自分で自分に突っ込んでみる。
花火大会なんて何着る?
う~ん、
う~ん??
悩むわ。
と、その時リビングから母親が
「かず~今夜花火大会行くのぉ?」
って急に聞かれた。
N「なんでぇ?」
鏡とにらめっこしながら、大声でリビング
にいる母親に向かって叫んだ。
「まーくんのママに聞いたのよ♪」
まーくん、夜出掛けるからおばちゃんに
ちゃんと言ったんだね?
さすが、僕の恋人兼、保護者様だ。
ぬかりはない。
「かず、浴衣あるわよ?
着せてあげよっか」
母さんが意外な事を提案してきた。
「あんた、顔可愛いからきっと似合うわよ」
……。
母親に、この年になってそんな事言われて
喜ぶ息子なんているの?
ちょっと、納得いかなくて黙ってたら
「まーくんと行くんでしょ?」
……。
それも、どういう意味なんだ?
って話。
N「そうだけど……だからなんで浴衣?」
母親が言う意味がわかんない。
「昔はよく二人とも浴衣で花火大会行って
たじゃない?」
……。
納得。
そういう事ね。
N「じゃあ、着る。」
そう言って夕方にまた、一回家に戻ってくる
約束をして、まーくんちに出掛けた。
浴衣かぁ……
考えてもいなかったけど。
たまには、いいかもね。
だって、デートだしね♡
