
僕のまーくん。
第31章 潤くんの誕生日と花火大会
S「……ニノ」
先輩が、突然僕を呼んだ。
N「はい?」
なんだか、少し俯きながらチラリと
僕を見る。
僕の隣に座ってるまーくんのあっち側から
わざわざ僕になんか聞きたそう。
何?
N「何ですか?」
なかなか言わないから、じれったい。
先輩は、言いにくそうに僕に
言った。
S「痛いの?」
先輩の大きな目とばっちり視線が合った。
N「?……何が?」
痛いのって、何が?急に。
まーくんも、先輩の方を向いて多分何が?
って顔してるんだと思う。
見えないけど。
あっち向いてるし。
N「えっ?痛いって何がですか?」
もう一度聞く。
S「あれよ……」
先輩が勿体ぶってんのか、なかなか
「痛いの?」
の、何かを言わないから。
N「あれ?」
同じ言葉をそのまま返す。
S「初めてって……痛いの?」
‥……。
!?
はいぃっっ!?
先輩の「初めて」の意味がようやく、
ピンときた僕は、こっちを急にガバッと
振り返ったびっくり顔したまーくんと、
目が合って。
N「はぁっ?!」
自分でも、驚くようなすっとんきょうな声が
出た。
まーくん、先輩の更に向こう側にいる潤くんが
クックッと声を押さえて笑ってるのが
同時に目に入ってきた。
ええぇっ!?
どういう事?はぁっ?
つまり。
先輩はまだ……
してないって事?
潤くんと。
エッチ。
………………。
超うけてる潤くんと、目が合って
僕がなんか言おうとしたその時。
まーくんが急に、
A「翔ちゃんが入れられるのぉ!?!?」
なんて、これまた良く分からない
会話を広げた。
ねぇ……何?
この会話。
この人ら。
色々おかしいでしょう?
