
僕のまーくん。
第35章 あいつだ!
Nside
珍しくちょっと怖い顔したまーくんを
目の前にして。
やっぱ、言わない方が良かったかなぁって
思った。
でもさ。僕ら小さい頃からずっと一緒にいる
感じだからさ。
本当に隠し事なんて、ほとんどなかったと思う。
まーくんが僕を恋愛感情で見てくれてたって事
くらいなんじゃないかなぁ……
僕がまーくんを好きだったって事含めてね。
だから、隠し事なんてない方がいいに決まって
るんだ。
……でも。
まーくんは心配して、保健室のそいつに怒ってる。
綾野くんは、違うって言ってはみたものの、
潤くんが白か黒か分からないって言ったのに、
同調してたもんね。
そんな、クラスメートの綾野くんをまーくんに
紹介するって言った時の今のまーくんの顔……
完全にひきつってたね?
……なんか、ごめん。
なんて、考えてたら
昼休みが終わるチャイムがなった。
あ~あ、まーくんとの貴重な時間の
終わりを告げる無情な音に。
N「ねぇ、まーくん行く前にぎゅうってして?」
両腕を広げて甘えてみる。
A「クフフッ……もう可愛いなぁかずくん♡」
僕もニッコリ笑って、まーくんの胸の中に
すっぽりと収まった。
いい匂いのするまーくんにぎゅうってして
もらって。
昼休みの貴重な充電完了!
N「ありがと!行こう」
A「あっ、翔ちゃん達ももう行ったかな?」
まーくんの言葉で忘れてた二人を思い出した。
N「静かになったから、あれからもうすぐに
出て行っちゃったかな?」
なんて事を話ながらも僕らも屋上を後にした。
