テキストサイズ

僕のまーくん。

第35章 あいつだ!



Nside


本を読んでる綾野君に近付いて行く。
 

まーくんが「あいつだ」なんてさ。
変なこと言うから。


僕は、確かめなきゃいけなくなった。



…………。



でも、やっぱりいざ本人を目の前にして
何て切り出していいか分からなくて。

自分の席について、しばらくその背中を
眺めていた。

ワイワイガヤガヤしている教室の片隅で
僕は、何て聞こうか悩んでいた。


しばらくして、潤君が帰ってきた。

潤君の顔を見て、屋上で聞いたさっきの
櫻井先輩の声が甦った。


N「潤君、どこ行ってたの?」


J「は?オレ?翔といたけどなんで?」


何故か、ニヤニヤしている潤君。


N「んー別にぃ」


J「ニノこそどこ消えたんだよ。弁当食った
 後、一目散に居なくなったじゃん」


まだ、ニヤニヤしてる潤君。

前に座っている、綾野君の存在も
気になったから、

シーっって口元に人差し指を立てた。


後から、潤君には屋上の事注意しとこう
って思って、さっきのまーくんとの会話の内容を
潤君にも聞いて貰おうって思ったら。


キーンコーンカーンコーン


授業の合図のチャイムと同時に先生が
教室に入ってきたから。


N「潤君、ちょっと後から聞いて欲しい事
 ある」

とだけボソボソと言って、
机の中の教科書を出した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ