
僕のまーくん。
第37章 かずくんがヤバい!?
綾野君が、僕の前の席だから否応なしに
こっちに近付いて来るのは当たり前
なんだけどさ。
急に、この人の存在を感じたら心臓がバクバク
してきた。
J「ニノ!普通にしとけっ」
潤くんが、隣から小声で僕に
言ってくれたけど……普通?
……普通ってどうするんだっけ?
あぁっ……
パニック!
目の前に来た綾野君が自分の椅子をガラガラと
音を立てて引いた。
N「あっ、あっ!おはよっ……あ、綾野君」
J「…………」
あちゃーと、潤くんは軽く手をおでこに
当ててる様子が横目に入ってきたけど、
そんなの気にしちゃいられない。
慌てて、発した挨拶は、声は上ずった上に
思いっきり噛んだし……
完全に「普通に」じゃなくて、
違和感丸出しの状況を作ってしまった。
綾野君がこっちを、少しだけ振り返った。
綾「……おはようございます」
小さな声で挨拶は返ってきた。
思わず、潤くんを見てしまう。
潤くんも同様、僕を見ていた。
それからは、恐くてやっぱり話しかけられない
自分がいて……
潤くんが、それに気付いて右手で廊下の方を
指差して「出るぞ」って黙ったまんま合図
してくれた。
…………。
N「あぁっ……緊張したぁ」
廊下に出て、歩きながら僕は潤くんに
心の声を吐いた。
J「ニノ、お前不自然だろっ、あれ」
潤くんが笑いながら言うから、
N「だってさ!本人目の前にしたらさ……あぁっ」
クックッっと笑ってる潤くんが
J「ん、まぁ分からんでもねぇよなぁ~
あいつ、雰囲気、独特なんだよなぁ」
なんて、綾野君を分析していた。
独特……か。
確かに、話しかけられないオーラ。
……あるよね。
でもっ!
決めたんだ。
今日、本人に聞くって。
N「潤くん、僕タイミング考えて次は聞くから」
勝手に、胸の前で小さくガッツポーズする
僕に、潤君は
J「大丈夫かぁ?マジ~」
ちょっと心配そうな顔して僕を見ていた。
