
僕のまーくん。
第37章 かずくんがヤバい!?
N「知らないって……どういう事?
ねぇ……」
意味が分からない僕は、綾野くんにちょっと
きつめに問いかけた。
ポロ~ン♪
綾野くんが、なぞる音がなんだかやけに響く
気がする。
黙っている、綾野くんの態度にちょっとイライラ
してきた僕は
N「ねぇ、聞いてる?」
もう一度、問いかけた。
すると、スクッと椅子から突然立ち上がった
綾野くんが、突然、僕の目の前まできた。
まーくんより、背の高い人に目の前に
立たれてちょっと圧倒されちゃう。
……ってか。
近いし。
僕を、目の前で黙って見下ろす綾野くんから
反射的に一歩後退さった。
N「な、なにっ?」
迫力に押されてしまいそうだったけど、綾野くんを
下からちょっと睨み付けた。
けれど、次に綾野くんから出た言葉は
余りにも、僕の意表をつくようなものだった。
「オレ、あなたの事はつけてませんよ?」
低い声が頭の上から響いた。
……え?
N「違う……の?」
「はい」
N「じゃあ、じゃあさ、僕の知り合いが……
綾野くんが、つけてる事見てるんだけど……
それでも、違うって言える?」
一気に捲し立てる僕の口。
「…………知り合いって?」
逆に聞かれる僕。
まーくんの事、名前出していいかな?
どうかな?
瞬時に判断出来なくて、ちょっと黙ってしまった僕。
「あの先輩ですか?」
綾野くんから出た「先輩」のワードが。
僕のまーくんだってことは、すぐに分かった。
