僕のまーくん。
第37章 かずくんがヤバい!?
……一瞬、訪れた静寂。
僕、性格悪いね。
だって、だってさ。
ちょっと、やだった。
この人がまーくんに近寄るのがさ。
でも、この人はめげずにこう言ったんだ。
「……全然いいです。あんな素敵な人だから
いるって事は想定内です……」
…………。
なんか。
……ゴメン。
意地悪言っちゃって。
この人は、本当に純粋にただまーくんに
惚れてるだけなんだ。
キーンコーンカーンコーン♪
音楽室に、突然響いてきた昼休みの終わりを
告げるチャイムに思わず、ビクッと反応しちゃう
僕に。
「二宮くん、あなたが相手じゃなくて良かった
です…………先輩の彼女があなただったら、
絶対……無理だったろうから……」
………………。
そう言う綾野くんは、フッと笑って僕を見た。
思わず、それを聞いた僕は綾野くんから目を
逸らしちゃった……
だって。
ウソだけついて……
とんでもなく、誤解させたまんま。
話が終わっちゃったからさ……
綾野くんは、「じゃあ」と小さく言って
先に音楽室を出て行った。
……まーくんに、なんて言おう。