
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
「よぉし、ありがとなぁ!じゃあ、決まった
四人は、このプリントに応援団のスケジュール
が、書いてあるからよろしくな。
大変だと思うけど、一年代表として、
精一杯頑張ってくれ!
皆、引き受けてくれた四人に、はい拍手っ!」
先生がチャッチャとまとめていた。
みんな、自分に当たらずホッとしている
連中が殆どなんだろう……
俺もその中の一人だし。
ごめんね。
二宮くん。
前からプリントが回ってきた。
また、二宮くんに回すアクションをしなければ
ならない。
ふぅ。
今度こそは……
「頑張ってくださいね」
言えた!
顔は見れなかったし、声小さくて
二宮くんには聞こえなかったかもしれないけど……
でも、次の瞬間
N「あっ、どうもありがと」
って。
二宮くんが、俺にお礼を言ってくれた。
こんな小さなやり取りだけで、
長く人と接して来なかった俺は
なんとも言えない気持ちになった。
相葉先輩とは、どんな仲なんですか?
仲良くなれたら、教えてもらえますか?
休み時間になった。
松本くんの声が聞こえた。
J「ニぃノ~ぉ~ちゃ~ん♡」
N「んもうっ!やめれやぁ」
後ろで……何やら始まった。
振り返る勇気なんて、これっぽっちも
ないけど。
気になる。
N「ちょっ……おいっ!」
二宮くんの声がする。
ガタンッ!!!
背中とお尻に急な衝撃が走った。
後ろの二宮くんの机が俺の座っていた
椅子にぶつかったらしい……
J「ニノ、軽っ!」
N「あっ、んもうっ!潤くんっっ」
J「行くぞ♪」
ねぇ、痛いんですけど……
N「ごめんね!」
二宮くんが、松本くんの後を着いていく姿を
チラっと見ながら謝ってきた二宮くんを
俺はまた、
やっぱり可愛い人だな……
なんて思いながら後ろ姿をみつめた。
