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僕のまーくん。

第38章 綾野くん




ど……どうしよう。

いつもの事だけど。

俺の余りの愛想のなさに……自分でも
小さくため息をついた。


こんな風に接したいわけじゃない!


初めて、二宮くんと目が合ったのに……
相葉先輩と本当にいっつも、いっつも
くっついている二宮くんと。


正直、ちょっと仲良くなりたいって心の中では
思っていたのに……


どう接していいかわからない。


そもそも二宮くんに限らず、人と接する
事が苦手で今まで、避けてきたことだったから。


しかも、相手があの相葉先輩の仲のいい
二宮くんときたら……


俺には、ハードル高すぎて……
無理……かも。


はぁ。




周りがなんか、ざわついてる中で俺は
後ろの二宮くんとの今のやり取りの事を
悶々と考えていた。



そしたら急に後ろから




J「二宮くん、推薦します!」




!?



松本くんのでかい声が教室に響いた。


えっ?な、なにが?
聞いてなかったから全然分かんなかった。



N「ちょっと!潤くん止めてよぉ」


後ろから二宮くんの慌てた様子のキーの高い声
が聞こえる。




「おっ!二宮、やってくれるか?」




ど、どうしたの?


あっ!


応援団か。


……嫌なんだろうなぁ


見るからに二宮くん、そういうの
嫌いそうだもんな。


……断れないのかな。


松本くんと二宮くんが、後ろで何やら
ヒソヒソ話してるけど何て話してるかは
内容は分からない。



二宮くん、どうするんだろう……




「二宮、いいかぁ?お願いしても!」



先生……容赦ないですね。



あと、一人男子が決まれば話は進む訳で。
みんな、納得してない二宮くんに一斉に
目を向けてる。


後ろからまた、小さな声が聞こえた。



N「……はい」



あぁっ……二宮くん。
決まっちゃったね……



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