
僕のまーくん。
第39章 オープンな三角関係
その先をぽてぽてと、歩きながら進み
階段に差し掛かる所でもう一度
まーくんの方を何気なく振り返ってみた。
あっ!
まーくんがまだ見てるし!
バイバイって僕は、肩の所くらいまで
手を上げて遠慮がちに小さく振った。
向こう側にいた、まーくんは遠目からでも
分かるくらいの笑顔を、振り撒きながら
もの凄い勢いで、ブンブン手を大きく
振っていた。
フフッ
まーくん、可愛すぎ。
まーくんらしい、手の振り方に
思わずクスッと、笑いが漏れた。
あー。
まーくんと、イチャイチャしたい。
なんて事を考えながら、教室に帰った。
掃除の真っ最中。
バタバタしてる、みんなに混じって
僕も箒を持って遅れてきたけど、
何食わぬ顔して掃いた。
J「ニノッ!」
ん?
潤くんが後ろから、急に呼んだ。
N「あー、潤くん……」
J「ね、どうだった?話したのかよ?」
N「……うん、話した」
J「マジッ!?……で?で?」
潤くんが、掃いてる僕の後ろから、
両肩に両手を添えながらピタッと
くっついてついてくる。
……近いわ。
しかも、邪魔ぁ
その距離が近すぎて、潤くんのつけてるいつもの
爽やかな香水の香りがふわりと鼻についた。
N「ちょっ、潤くん邪魔ぁ」
掃きにくいわ。
そんなことはお構いなしに潤くんは
J「で?ね、なんて言ってた?あいつ!」
N「……」
キョロキョロと1回、教室中を見回す。
……綾野くん、いないね。
別の所、当番かな?
なんて確認して。
潤くんに、「ちょっとこっち」
って肩に置かれていた、片手を引っ張って
教室の後ろに連れてった。
