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僕のまーくん。

第39章 オープンな三角関係



J「いい人ってなんだよ?意味分かんねぇ!」


潤くんは壁側に寄りかかってる僕の正面に、
立って外国人みたいに、手のひら上に翳しちゃって
降参のポーズをわざと取っている。 


N「あのね、なんて言うか……ストーカーして
 たのは純粋な気持ちからきてて、まーくんを
 ちょっとでも見たかったからみたい。」


J「いや、だからそれがストーカーだろ?」


潤くんが僕の言葉に被せるように続ける。


N「ニノ、お前それでなんて言ったんだよ?
 マジで先輩、紹介する気?
 あとよ、あれは?
 保健室のやつと、紙切れもあいつの仕業
 だったのかよ?」



あっ、そうだった。


潤くんに言われるまで、その事すっかり
忘れてた。


あんまりにも、ストーカーしていた原因が
衝撃すぎて……



N「あっ、それ違ったのよ」


J「なんで分かるんだよ!?」


N「あの人の言い方……とぼけてるって
 感じじゃなかった。本当に知らないって……」


J「ニノ~ぉ、ストーカーするくらいの奴だろ?
 絶ってぇ、それもあいつの嫌がらせだよ!」


潤くんが、イライラした様子で僕を見る。


……違うよ。潤くん。


N「だって、あの人まーくんが好きなんだよ?
 保健室の怪はさ、僕にそんな事する理由ない
 じゃない?
 潤くんの勘、外れてたね。フフッ」


J「俺は、絶対ニノがあいつに狙われてる
 って思ってたから!
 くそッ!まさかの相葉先輩だったとはな。
 マジかよぉ~~うーん。でも、そっか……
 
 あっ!でも、ほらあれッ!紙切れは!?
 あの嫌がらせは、絶ってぇあいつだよ!」



N「それも、知らないって……二宮くん、なんか
 されてるんですか?って言ってたくらいだし」


僕は、手持ちぶさたに髪をクルクル指で
巻きながら潤くんを上目遣いで見ていた。


潤くんはそれを聞いて


J「……って事は、他にやってる奴がいる……
 って事だよ、な。
 ……ニノ、お前マジで気をつけろよ?
 あいつじゃなきゃ、誰なんだよ?
 他にいるって誰か心当たりあんのか?」


窓から入ってくる、生暖かい空気を
スウッと、一度大きく吸い込んで目を閉じた。


N「……全然分かんない」


ボソッと呟いて、チラッと又潤くんを見た。

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