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僕のまーくん。

第39章 オープンな三角関係




「あ……の、すみ、すみません……えっと……」


そう言いながら今度は僕の方に、助けを
求めるかのような、すがる目で見ている。



えぇぇっ……もう、どうしよう。
あぁぁぁぁぁ……
仕方ない!
ちゃんと話すしかない。



僕は、こうなった以上ちゃんと話さなきゃって
意思を固めた。





N「……まーくん……聞いて。帰りに話そうって
 思ってたんだよ?本当だよ!」


そう言ってまーくんを、見た。

腕組みしたまま、仁王立ちしているまーくん。


僕を一瞬だけ、チラッと見てまた
綾野くんを睨み付ける。


A「何が?」


普段余り聞かないまーくんの低い声に
ちょっと動揺する僕。
そんな、僕の気持ちなんか伝わらない今の状況。


目の前のまーくんからは、ピリピリした空気が
漂っていた。


N「まーくん……よく、聞いて……ね?この人、
 ストーカーなんだけど、付いてきてたのは
 認めてるんだけど……僕にじゃないのよ」



そこまで、言ってまーくんと、綾野くんの両方を
交互に見た。


A「はっ?」


まーくんの眉間にシワが思いっきり
寄ったのが見えた。


N「だから、えっとぉ……」


A「おいっ!どういう事だよ!?お前!
 かずくんと、話したのか?」


N「えっとぉ……そぉ。まーくん、僕ね、
 この人とちゃんと話たのよ。」



綾野くんは、まだモジモジが止まらない。
一層、乙女な顔してる。


そりゃそうだろうな。
ずっと、好きだった人が目の前にいるんだもん。
ドキドキしてんだろうな。


あ……やだ。


そう思うと途端に次の言葉が出なくなって。
黙ってしまった。

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