
僕のまーくん。
第39章 オープンな三角関係
校門を出て、ちょっと人から離れた所まで
急ぎ足で歩いてきた。
ここまで来る間も、まーくんが後ろから
モジモジしながらついてくる綾野くんを
何度も何度も、振り返って睨み付けながら、
A「ちょっと……あいつ、マジ何なの!?
許せねぇっ!!」
だの、「くそッ!」だの、「ふざけんな」だの
ブツブツ呟やいていた。
よく分からない状況にイライラを隠せない
まーくんは、
A「かずくん、ちょっと待ってって何?」
今度は僕にそれが向けられた。
と、とりあえず……
N「あのね、まーくん……」
僕がまーくんにちゃんと順序立てて話そう
としたのを遮り、
A「おいっ!お前さ、僕達をずっと付け回してる
奴だろっ!?かずくんに今も、何やってたん
だよっ!?モジモジしてねぇで答えろよ?
あっ!?」
…………まーくん。
普段、優しさの固まりのようなまーくんが
かなり、物騒な言葉を連呼してる。
レアな状況。
……じゃなくてっ!
誤解!誤解なんだよ。
まーくん。
あ~ぁぁ……なんて説明すりゃいいんだぁ!
僕が、頭をガシガシ掻きむしっていたら
「あ……のっ、あ、相葉先輩……オレ……あの……」
綾野くんが、急に話し出した。
……しかも、顔真っ赤だし!
長い前髪の隙間から、チラチラと
まーくんを伺っている。
A「はっ?なんだよ!ストーカー野郎がぁ
名前まで気安く呼んでんじゃねぇよ」
まーくんが吠える。
綾野くんは、そんなまーくんに尚も続けた。
