
僕のまーくん。
第43章 紙切れの真犯人?
N side
五時間目と六時間目の休み時間。
前の席の綾野くんが、後ろにいた僕の方を
向いて、気の毒そうに話しかけてきてくれた。
「に、二宮君急に…大丈夫ですか?びっくり
しました…め、珍しく大きな、声……」
ん?
あ、あぁ……さっきの。
N「ゴメン!超恥ずかしかったよぉ
潤くんのせいだかんね!この人、
だってすごい発言したんだよ?
綾野くん!」
綾野くんに話ながら、横でスマホ弄ってる
潤くんにぎゃあぎゃあ、文句言って。
……当の潤くんは、ニヤニヤしてるだけだし。
「な、なんかあったんですか?」
N「えっ?なんか……あっ、う、うん……ハハッ」
僕が言い淀んでいるとすかさず潤くんが
J「ねぇ、ニノちゃん♡綾野に教えてあげても
オレは全っ、然構わねぇぞ!
さっきの会話!
綾野、お前らの仲は知ってんだろ?もう」
綾野くんに向かって楽しそうに発言する潤くん。
僕が、言いずらい事分かってて、絶対面白がって
るでしょ?
「えっ……と」
ほらぁ、綾野くんも困ってんじゃん!
J「ねぇ、綾野さぁ…オレなんかゴメン!
お前がニノにずっとストーカーしてた
って思ってたからよ~ニノから全部
聞いたからよ!まぁ、仲良くしようぜ?」
潤くんが、綾野くんにいきなり自然に謝った。
……こういう所、やっぱり男前なんだよなぁ。
ふざけるの、大好きな潤くんに
振り回されちゃったりするけどさ。
だから、潤くんの事僕やっぱり友達として
大好きな存在なんだよ……
本人目の前にして、思っても口にはしないけどさ。
あっ!
案の定、潤くんに面と向かってそんな男前な
発言をストレートにされた綾野くん。
赤くなっちゃってるじゃん。
フフフッ、嬉しかったんだね。
友達、また増えたね。
綾野くん。
「あ、あぁ……あり、ありがとうご、ございます」
恥ずかしそうに、お礼を言ってる綾野くん。
J「おい!敬語はやめろぉ~オレらタメだろ?」
ハハッって笑いながら潤くんが綾野くんに
そう言ってあげてた。
癖なんだろうな。
敬語。
そんな、綾野くんもいいけどねぇ。
