心の隙間に…「君を好きにならない」スピンオフ
第2章 マグカップ
それから
一時間くらい経った頃だった
「コータ
眠くないのか?」
「はい。
店で鍛えてますから」
「あー…そうだよな」
「少し眠くなってきました?」
「…うん…少しな。
酔ったのもあるし
そもそも寝不足だし
なんか…うん
ちょっと眠いかも」
「いいですよ、寝て」
「え?」
「あ、帰って欲しい?」
「あ、いや…」
「嬉しいな」
「じゃなくて
今電車ねーし」
「大丈夫です。
あと一時間もすれば
電車走りますよね」
「え?」
「翔輝さんが
眠れるなら
安心して俺は帰れます。
寝落ちしてから帰りましょうか?
それとも
もう帰りましょうか?」
いざ
帰ると言われると
寂しい気もしたが
これ以上付き合わせるわけにもいかない
そう思った俺は
「寝落ちするまで
待たせるの悪いし」
そう言うと
コータは
何の躊躇いもなく
身支度をはじめた
本当に
真っ直ぐな男だ
と思った
「じゃ、帰りますね。
今日は楽しかったです。
俺もLINEするけど
翔輝さんも
LINE下さいね?
飲み友達なんですから」
「あ、あぁ、わかった」
「あ、それから
俺は週4回チェンジでバイト
昼は学校の日もあって
たまにビザの宅配も
やってるから」
「お、俺は
基本土日休みで
たまに残業」
「了解です」
「じゃあ…玄関まで送るよ」
「いいですよ
ココで」
「いや、そこまで」
そう言って
玄関まで行き
コータが靴を履いて振り向くと
なんだか
切ない気持ちが
込み上げてきた
それを察したのか
コータが
俺に声をかけた
「ほんとに大丈夫?」
「…あぁ」
「帰りますよ?」
「わかってる」
「じゃ…帰ります。
LINE待ってます」
「わかった」
「じゃ」
そう言うと
コータは俺に笑顔を見せてから
ドアを閉めた
その一瞬で
外からの
冷たい空気とともに
俺の心も
一気に冷たくなった気がした
そんな寒さをどうにかしたくて
俺は携帯を握りしめて
布団に潜り込んだ
一時間くらい経った頃だった
「コータ
眠くないのか?」
「はい。
店で鍛えてますから」
「あー…そうだよな」
「少し眠くなってきました?」
「…うん…少しな。
酔ったのもあるし
そもそも寝不足だし
なんか…うん
ちょっと眠いかも」
「いいですよ、寝て」
「え?」
「あ、帰って欲しい?」
「あ、いや…」
「嬉しいな」
「じゃなくて
今電車ねーし」
「大丈夫です。
あと一時間もすれば
電車走りますよね」
「え?」
「翔輝さんが
眠れるなら
安心して俺は帰れます。
寝落ちしてから帰りましょうか?
それとも
もう帰りましょうか?」
いざ
帰ると言われると
寂しい気もしたが
これ以上付き合わせるわけにもいかない
そう思った俺は
「寝落ちするまで
待たせるの悪いし」
そう言うと
コータは
何の躊躇いもなく
身支度をはじめた
本当に
真っ直ぐな男だ
と思った
「じゃ、帰りますね。
今日は楽しかったです。
俺もLINEするけど
翔輝さんも
LINE下さいね?
飲み友達なんですから」
「あ、あぁ、わかった」
「あ、それから
俺は週4回チェンジでバイト
昼は学校の日もあって
たまにビザの宅配も
やってるから」
「お、俺は
基本土日休みで
たまに残業」
「了解です」
「じゃあ…玄関まで送るよ」
「いいですよ
ココで」
「いや、そこまで」
そう言って
玄関まで行き
コータが靴を履いて振り向くと
なんだか
切ない気持ちが
込み上げてきた
それを察したのか
コータが
俺に声をかけた
「ほんとに大丈夫?」
「…あぁ」
「帰りますよ?」
「わかってる」
「じゃ…帰ります。
LINE待ってます」
「わかった」
「じゃ」
そう言うと
コータは俺に笑顔を見せてから
ドアを閉めた
その一瞬で
外からの
冷たい空気とともに
俺の心も
一気に冷たくなった気がした
そんな寒さをどうにかしたくて
俺は携帯を握りしめて
布団に潜り込んだ