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心の隙間に…「君を好きにならない」スピンオフ

第4章 悶絶《said コータ》



「あ〜……気持ちよかった…」

そう言って
翔輝を抱きしめると

翔輝は
俺に足を絡ませながら
胸に顔を埋めた

正直眠い

気持ちよくて
眠くて
たまんねぇ


けど

絶対に
今日だけは
寝ちゃダメだ


俺は白くなりそうな頭を
必死で叩き起こし
翔輝に腕枕をして
甘いキスをした


「大丈夫ですか?」


「あ…うん。
大丈夫だったよ。
少し、腰は痛いけど(苦笑)」


「すみません。
翔輝さんの顔が見たくて
上向かせちゃって…」


「いや、いいんだ。
気にしないでくれよ。
そのうち…慣れると思うから」


またやってもいいんだ

翔輝の中で
嫌な思い出にならなかったことに
ホッとすると
俺の頰が自然に緩んだ


「な、なぁコータ…」


「なんですか?」


「その…」


「ん?」


「敬語、やめないか?」


「え?」


「それから…名前も
呼び捨てにして欲しいんだ」


「いいんですか?」


「あぁ、いいんだ。
だって…
さっきまで呼び捨てだったじゃないか」


「バレてました?(笑)」


「な、なんだよ、わざとかよ」


「クスッ(笑)
翔輝がそっちがいいなら
そうするよ。

けど…なんで
敬語も無しでいいの?」


「理由なんて…ないよ」


翔輝は目線を外して
口ごもった


「教えてくれないと
敬語にしますよ?
翔輝さん」


すると翔輝は
手の甲で口元を隠しながら
答えた



「敬語だと…

うまく甘えられない気がする」


くっ……


な、なんなんだよ
すげー可愛い!!


俺はたまらず
翔輝の上に重なって
翔輝をぎゅうぎゅう抱きしめた


「すげー可愛い
すげー好き
悶絶して死にそうっ!
うーーー!!」



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