エッチなJKは嫌いですか?
第2章 一目惚れ
「僻み…確かにわたしもいろんな人のこと僻んじゃうなあ。…これ、優さん狐好きなんですか?」
優さんのカバンから覗くペンケースに狐のキーホルダーがついている。
「マニアってほどじゃないんだけどね、動物好きなんだあ。その中でも狐が好きなんだけど、ちょっとこのキーホルダー可愛すぎるんだよね」
黒で飾り気のないペンケースにかわいい小さな狐がアンバランスにぶら下がっている。
「私も動物大好きです、猫も飼ってるし」
思わぬところでこんな年齢差なのに話が合う。
今日もたくさん話をして、10時を回ったところで帰ることになった。
「ごちそうさまでした。すごく美味しかったですし、楽しかったです」
「良かった。俺も楽しかったよ。また今度の休み動物園でも行こうよ。この年になったら行きたくても行けなくてさ」
「ですよね、一人で行くの恥ずかしいし、行ってくれる友達はいないし」
「そうそう。…あ、これタクシー代。遅くなっちゃったから家までこれで帰って。なにかあったら嫌だから」