君はぼくの全て
第8章 特別授業 2
「…ごめん、嫌だったよね」
まーくんは、俺が押し倒された事で泣いたと勘違いしてる
ちょっと悲しそうな目をして、俺の上から離れようと身体をずらすから
「違うのっ、まーくん、違くて…」
離れて欲しくなくて、慌ててまーくんの背中にしがみついた
うじうじ悩んだって答えは出ない
怖くても聞かなきゃ、まーくんだって困っちゃう
…そういうとこは、割と切り替えが早いんだよ、俺
「まーくん、今まで付き合った人いた?」
ほらね、切り替えちゃえば聞くのは簡単
……なら何で悩むんだって言われても、そんなの好きだからに決まってる
「え、いないけど。ってかかず、知ってるんじゃないの?」
あ、凄いきょとん顔
“ナニイッテンノ?“ って全面的に顔に書いてある
だよね、そうだよね
でもね、あまりに慣れた動作にモヤモヤしちゃったんだもん
「だってまーくん…押し倒すの上手い」
「えっ、あ、…ぇえっ?!」
まーくん、一気に挙動不審