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月明かりの追憶

第3章 魔の刻 再び

横「帰ろうか、みんな」

宮「えっ、でも」

横「俺ら、こいつら二人のイチャイチャを見るためにここへ来たわけじゃないし」

五「それもそうだね、クスッ」

河「まったくよ心配してりゃこれだもん」

千「まっ、取り合えず敵はやっつけたからよしとしよう」

北「やっつけた、あいつを」



とたん、太輔の表情が曇り。



藤「で、どうなった?」

戸「言いにくいんだけどさ」

玉「あいつ、岬裕弥は」

藤「死んでしまったのか」

宮「いや生きてるよ」

五「気が狂ってしまったけどね」

北「狂った?」

塚「横尾とトッツーで浄化したら」

藤「どうして?」

河「二人に執着し過ぎてたからだろうって」

藤「そっ」



太輔…



藤「大丈夫、フッ」

北「藤ヶ谷」

藤「別に俺は、あいつと仲が良かったわけではないし」

北「でも」

藤「大丈夫だって言ってるだろ」

北「無理すんな」

藤「北…山、クッ」

千「ガヤさん」

横「今は2人きりにしておいた方がいい」

戸「そうだね」



んっ?これはミツの服。

俺は、それをベットの側に置くと二人の姿をチラッと見て。

みんなと一緒に、その場を後にする。

こうして、取り合えず今回のことは解決した。

が、俺達はその存在がある限り安心できないことを誰もが痛感していたんだ。

“魔物ガーラ”

いつか、こいつと戦うことになるのかもしれない。

いや、なるんだろうな。

それぞれが思いを胸に秘め日常へと戻っていく、新たな戦いの刻が必ずまたやって来ると覚悟しながら。




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