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俺は彼を愛してる

第17章 Summer day

「こらぁ~!イツ!ヒナ!
パンツ穿け!!」

「キャー!!」
「はははっ~」



ドドドドッ!



ドスッ!
ガシッ!

「ほら捕まえた!
一樹(いつき)も陽咲(ひなた)も
ママの言う事 聴かないとメッ」

「はぁい」
「はぁ~ぃ」



外まで響くガキの声で
不在では無いことを確認する

『ガチャ』

「相変わらず騒がしいなぁ
玄関先で何してんだ」

プールで汗を流した
俺の可愛い2匹の怪物の
顔を見にやって来た

「おっ!兄貴久しぶりぃ」

「あにきぃ~」
「あんじぃ!」

俺はアンジェリーナじゃ無いがな

「一鳳さぁんお久しぶりですぅ
テツさんもぉ どうぞ上がって下さい」



「おぃこれ捌けるか?」

「わぁ何ですかぁこれ?
ぅお!生魚!?」

「みしてぇ!」
「ヒナもぉヒナもぉ~」

釣り用のバッカンを
肩から下ろして
今日の釣果を披露した

「あぁ ありがと兄貴俺やるわ」

釣ってきた魚と2枚のパンツを交換する

「ツーちゃん手伝うよ」

「ありがとう
テツは釣りしないの?」

「あぁ
撒き餌がどれくらい臭いか
知ってるか?」

「知らねぇ」



居間で胡座をかいた俺の背中に
チビ2人がよじ登る

「一鳳さんが釣ったんですか?
これ お茶どうぞ」

「あぁ今朝な
客と地磯のフカセ釣りだ」



キラキラのあどけない顔で
一樹が質問する

「ねぇあにきぃ~ だれが1ばん
つりがんまいのぉ?」
「いまいのぉ?」



「そりゃお前が大人に成った時に
お前の目で判断しろ
男は誰でも自分が一番上手いと
思ってるもんだ」

自分の背中からヒッペがして
パンツを穿かせながら
5才の甥っ子に 男気を叩き込む



「ホレ 一樹
チンチン早く仕舞わねぇと
食っちまうぞ!!」

「キャーひっぱるなぁハハハッ!」
「ヒナもぉ~」

陽咲はちいせぇ時の翼希にそっくりだ


 
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