オキナグサ
第1章 ミホ
あれから家に帰って寝たけど
やっぱり遅くなっちゃったから欠伸が止まんない
今日休講だったらよかったのに
「おーおー眠そうな顔して」
「いたい……佐倉……」
大学の教室で次の授業までちょっと寝てようかと思ったら、後ろから来た友達の佐倉奏太(サクラソウタ)に頭を小突かれた
「次の講義ノート貸してくれる……?」
ちょっと後頭部を摩りながら佐倉の方へ目をやると、俺の隣の席にどかっと腰を下ろす
「美穂川(ミホガワ)最近ずっと眠そうだよな。飲み物奢ってくれんならいいよ」
爽やかだね佐倉は
俺なんか昨日のでもー全然体力もたない
連日すぎるからかなー
暫くサイトの人と会うの自粛しよっかな
なんて考えながら、講義のノートは友人に任せて目を閉じた
講義終了のチャイムと共に目を覚ます
「お、起きたか。ほらよ、返すの来週でいいから。またな」
「え……ありがと……もう行くの?」
「彼女待たしてんだわ。お前も、ぼーっとしてるとこの教室の次の講義聞くことになるから、さっさと行けよ? じゃあな」
頭ぐしゃぐしゃにされた……
まぁ別にワックスとかで整えてるわけじゃないからいいけど