オキナグサ
第6章 違和感
朝陽目線
幼少期は、違和感なんてなかったと記憶している
違和感を覚えたのは、思春期と呼ばれるような時期になってから
周りは彼女が出来たと女性の恋人を喜んで作り、お前も早く彼女作れよ、なんてからかわれた
実際、告白をしてくれた同級生の女の子と交際してみたこともある
「ねぇ、私……今日家に誰もいないんだけど、うち寄っていかない……?」
思春期に経験した人もいるであろうこんな誘いも受けたことがある
だがいつも
何も感じない
そんな風に思っていた俺に、初めての恋心を抱かせたのは思いもよらない人物
「朝陽! 一緒に帰ろ!」
「大地……お前彼女は? あっちでお前のこと見てるけど」
「いいんだよ! 今日は朝陽と帰りたい気分なの!」
そう言って俺の手を引く友人は、高校生になっても大学生になってもずっと一緒にいた
けれど、こうして俺のことを優先することもあれば
「ごめん朝陽! お前と約束してた日に彼女とデートになっちゃった!」
なんて恋人を優先することもある
大地の彼女は月に一度くらいには変わるから名前を覚えたことはないが、いつからかそうやって優先度が俺より高くなっていくのを羨むようになった
幼少期は、違和感なんてなかったと記憶している
違和感を覚えたのは、思春期と呼ばれるような時期になってから
周りは彼女が出来たと女性の恋人を喜んで作り、お前も早く彼女作れよ、なんてからかわれた
実際、告白をしてくれた同級生の女の子と交際してみたこともある
「ねぇ、私……今日家に誰もいないんだけど、うち寄っていかない……?」
思春期に経験した人もいるであろうこんな誘いも受けたことがある
だがいつも
何も感じない
そんな風に思っていた俺に、初めての恋心を抱かせたのは思いもよらない人物
「朝陽! 一緒に帰ろ!」
「大地……お前彼女は? あっちでお前のこと見てるけど」
「いいんだよ! 今日は朝陽と帰りたい気分なの!」
そう言って俺の手を引く友人は、高校生になっても大学生になってもずっと一緒にいた
けれど、こうして俺のことを優先することもあれば
「ごめん朝陽! お前と約束してた日に彼女とデートになっちゃった!」
なんて恋人を優先することもある
大地の彼女は月に一度くらいには変わるから名前を覚えたことはないが、いつからかそうやって優先度が俺より高くなっていくのを羨むようになった