オキナグサ
第4章 告白
「久しぶり」
「最近はサイトばっかりか?」
「んー」
「寂しいじゃねぇか。もっとこっちも来てくれよ。たまには飲もうぜ?」
このイケメン細マッチョは、俺のネコ仲間
たまにバーで会うと相手が出来るまで喋ってたりする人
名前はタカさん
俺のミホと同じハンドルネームだけど
世間話で盛り上がっていると、タカさんが「あ」と声をあげた
「そーいやさ、最近妙なもん見たぜ?」
「妙なもの?」
「そ。ここから道2本向こうにあるバーで飲んでた時なんだけどさ、なんっか可愛い感じの男が「ミホさんいますか」って突然来たんだよ」
道2本……あぁ、あそこか
「可愛い感じの男……」
誰だろ
「皐月じゃなくて?」
「皐月ちゃんってたまにミホが連れて来る子? あの子も可愛いけど、皐月ちゃんじゃないな」
そもそも皐月が俺を探すのに連絡もせずゲイバー回ってるとかないしなぁ
「あらそれ、私のところにも来たわよ。つい2日前ぐらいかしら? 確かに可愛い子が同じようにミホちゃん探してたわ」
「えー、そんなに? 迷惑かけてごめん」
なんかあったっけ
ていうか知り合いなら連絡は取れるようになってるんだから、探し回らないで連絡したらよくない?