完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第2章 完璧な別れと憂鬱な出会い
「ネットワークセキュリティに手を出そうとしていたって事ですか?社長は…」
「でしょうね…私を呼び寄せたって事は…いい頃合いだと踏んだから…抜け目ないよね~あのジジイ」
「コラ!前社長の事をなんて言い方ですか!」
口を正そうとペシリと曽根の膝を叩くと…うっすら「あん!」と、色の付いた声が飛んできた…
ちらっと見ると次を期待しているような顔…
もう――――…ドン引きです…
「///ま、まぁ…なんとかなりますよ!春日さんって方は優秀なのでしょ?」
「はい、秘書課の中では実周室長の次に出来る方です。
気配りも出来ますし、重役付きには重宝する秘書かと思われます」
うっかり社長だと言うことを忘れていた私だったが…背筋を伸ばし受け答えする
偶然とは言え――――…もう、2度とあんなことはしないと誓ったのだ…
金髪曽根の事は忘れよう!
つ~か…すでに社長を心の中で“曽根”と、呼び捨てにしている時点でサポートする気はゼロである…