完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第11章 実周さんと財前さんのお話②
「財前――――…///痛い…」
痛くはないはず…でも、俺は噛むのを止めず続ける
体をモゾモゾと動かす卓郎の綺麗な首に――――…歯形を着ける
「///あっ、財前――――、いっ…た…今のは――――…痛かった…」
「すみません…でも、俺のって印が着いたから…いいですよね?」
ハッと、卓郎は首を手で覆うと俺の顔を困った顔で見つめる
「///痕――――…着いてる?」
「ええ、俺のって――――…一目で分かります」
卓郎は小声で「意地悪」と囁くと俺に抱きついた
初めての男は気になるし…昔の俺だったら嫌味をタップリ言い相手をゲンナリさせていた…
だが、今はこれで満足してしまう自分がいるから…
卓郎の存在は俺にとってはイレギュラーだ…
抱きつかれて…許してる自分がキモい――――…