完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第11章 実周さんと財前さんのお話②
「///あ…ヤキモチ…か?財前が…ヤキモチ?」
卓郎は振り向きながら俺の顔を訝しげに見つめる…
「ん?俺だってヤキモチぐらいしますよ?――――…卓郎から逃げておいて…ワガママだと思いますが、最初の男になりたかった…なんて――――…」
少しすねて卓郎の首に顔を埋めて甘えてみた
すると、卓郎はクッと肩を上げて俺の顔を覗く――――…
大学生の時から…そう変わっていない卓郎の顔に――――…ドキッとする
「///そんな事…思ってたの?そっか――――…
でもさ…俺の最初の人///財前に似てたんだよ…だからさ――――…俺的には、財前に初めてを捧げたって感覚だったんだ…///そんなのは…財前としては…違うって怒りそうだけど…」
バツの悪そうな顔をした卓郎だったが…
何だか…凄く嬉しいのと複雑なのが入り交じって――――…
俺は再び卓郎の首に噛みついた――――…