完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第12章 【最終章】完璧な駄犬と憂鬱な秘書
こんなにも、器用な人間が…
ど~してあんなにドMなのか…
ど~してあんなにど変態なのか…不思議である
曽根は普段よりも倍速の早さで打ち込みをしているが…しっかり書類には目を通して決済の判を押す
「社長――――…ミーティングの時間ですが…
欠席にしておきますね、今回のミーティングは営業部の定例報告ですから」
「――――はい、助かります…でも、ちゃんと報告書とミーティングの雰囲気を知りたいので…神谷さんは出席していただいてもいいですか?」
曽根はこちらを見ないまま私に指示を出す
「はい、かしこまりました」
本来、社長とはこうあるべきであるが…
この姿は、滅多に見れないレアな曽根である