完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第1章 完璧な日常と憂鬱な人事
しかし、現社長は高齢者で――――…そろそろ、席を空け渡したいとも聞く
で、新社長に誰を任命するか…これまた噂好きの女たちはこぞって妄想し騒ぎ立てた
しかし、その噂も今日で終わり――――…
いま、会議室では役員が一堂に集められ…人事会議の真っ只中である
が――――…私には全く関係のないことだ…
時間が長引く方が死活問題である
はぁ――――…ったく、秘書課のピリピリじ雰囲気と言うか…お局のウキウキした顔がウザい…
ったく――――…早く終われ…
この後…会食するらしく料亭て出発する時間が迫っている
「神谷さん、この後の会食は14:00からでしたよね?社長の車を手配しますので他の役員さんの件はよろしくね」
「はい、畏まりました…春日さん初仕事ですね…頑張ってください。」
私は、前任が残した社長秘書のファイルを春日さんに渡した
勝ち誇った顔…?いや、どうでもいい…
仕事さえしてくれたら