完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第4章 丸井さんの話し
ため息の原因――――…
それは、元カレの事…
私は…長く付き合っていた彼氏がいた…
酷い男だった
大学の時に知り合った彼だったが…いつの間にか私のアパートに転がり込み――――…
居座り続けた
大学卒業と共に大手セキュリティ会社に就職が決まった私とは逆に…
彼は就職活動もせず――――…私のヒモに成り下がった
その当時は…まだ私も彼の事が好きだったし…世話をしていて疑問すらなかった
しかし、…2年――――…3年と…そんな生活をしていて…
ふと――――…
“違う――――…こんなの…違う”
と、脳裏をよぎる日が増えていった…
そんなある日――――…ヒモであるにも関わらず…彼は浮気を切り返してきた事が大学の友人から私の耳に入った…
だが、私の反応は「あ…やっぱり」と、薄いものだった…