完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第4章 丸井さんの話し
寝耳に水の話だったけど…
それくらいの感情しか彼にはもう…残っていなかった
変な話し――――…やっと別れられる…
と、安堵したのかもしれない
その日――――…
私は、彼に別れを告げた…
「は?――――香織…俺と別れるって言ってんの?」
「浮気…してるって聞いたよ…」
「はあ?してないって~!」
彼は否定したが…彼の首にはしっかりとキスマークが着いていた…
「否定するなら…独占欲の強い女は避けるべきね」
彼は慌ててキスマークを手で隠した…
私は彼にアパートを出ていって欲しいと告げると
私に頼りきっていた彼は泣いて私にすがり付いてきた
すがりいた勢いで――――…私を抱いたりもした…