好きにさせて
第12章 嘘
…約束の日曜日
8時半
俺は
小夜の前に立っている
最初は来る気もなかったし
どんな顔で
茜に会うたらええんか
わからへんかったけど
平田の
「見たらわかる」
と言う言葉がきになって
結局
茜のことが心配で
俺は時間通りに
小夜まで来ていた
けど
あと一歩が踏み出せへん
入ろうか
入るまいか
悩んだ挙句
俺はとりあえず
平田にLINEを入れてみることにした
『ほんまに小夜に行くんか?』
『もう中に入ってるから
お前も早く来いよ!
藤沢も待ってるから』
え?
茜が?
まぁ…そうか
ちょっと疎遠になった男でも
来てもろうたら
金になるしな
俺が来ることに
もうなってるなら
ええか
そう思い
俺は思い切って
小夜のドアを開けた
すると
カウンターには
平田の姿は見えず
奥の小上がりから
茜の声が聞こえた
「いらっしゃいませー」
小上がりで用をしてた茜は
慌てた声をだし
急いで襖から顔を出した
「尚…」
その瞬間分かったんや
俺
平田に
騙されてる
8時半
俺は
小夜の前に立っている
最初は来る気もなかったし
どんな顔で
茜に会うたらええんか
わからへんかったけど
平田の
「見たらわかる」
と言う言葉がきになって
結局
茜のことが心配で
俺は時間通りに
小夜まで来ていた
けど
あと一歩が踏み出せへん
入ろうか
入るまいか
悩んだ挙句
俺はとりあえず
平田にLINEを入れてみることにした
『ほんまに小夜に行くんか?』
『もう中に入ってるから
お前も早く来いよ!
藤沢も待ってるから』
え?
茜が?
まぁ…そうか
ちょっと疎遠になった男でも
来てもろうたら
金になるしな
俺が来ることに
もうなってるなら
ええか
そう思い
俺は思い切って
小夜のドアを開けた
すると
カウンターには
平田の姿は見えず
奥の小上がりから
茜の声が聞こえた
「いらっしゃいませー」
小上がりで用をしてた茜は
慌てた声をだし
急いで襖から顔を出した
「尚…」
その瞬間分かったんや
俺
平田に
騙されてる