好きにさせて
第7章 誓い
それからしばらくすると
茜は身支度をはじめた
俺の貸してた服を
着て来た服に着替え
簡単に髪を整えると
茜は
小夜の茜に
戻ってしまった
それはそれで
嫌いやないけど
なんやこう…
茜やないみたいやった
「なぁ茜」
「ん?」
「なんでいっつも
シャツ着て仕事してるんや?」
「あ〜…
お仕事してるって感じにしたくて。
というか
色っぽくないようにっていうか…」
なるほどな
夜の女みたいには
したない訳や
「まだ恋人も欲しくないし」
言い寄られるのも
迷惑っちゅうことか
「ほんでも
歳上のお客さんに
食事誘われてんねやろ?」
「…うん…」
茜はため息をついて
少し困った顔をした
「なんもわかってへんなぁ茜は」
「え?」
「そんな格好してたらあかんわ。
逆効果や」
「え、どうして?
だってスカートも履いてないし
事務員みたいでしょ?」
「AVとか
見たことないんか?(笑)
OLの格好や
白いシャツは
男のロマンやで?」