桜花楼の恋
第1章 始めの一歩
ニ「千賀、一緒に遊ぼう」
千「ニカ、また親父にくっついて来たのか?」
ニ「そうでもしなきゃ俺みたいな年齢の奴は独りだと中へは入れてくれないだろ」
千「気に入ったの見つけたらどうするんだよ」
ニ「もちろん買うに決まってるじゃん」
千「俺らの年で売ってくれるわけないさ」
ニ「世の中は金、それさえありゃ大丈夫だって」
やっぱニカはボンボンだな…
二階堂高嗣 米屋の息子、俺とは幼馴染み。
お金だけじゃダメなんだぜ。
宮「いい?千ちゃん、よく聞いて相手が男であっても女だとしても心で接してあげなければいつかは壊れちゃう」
千「心?」
宮「そうみんな好きでこんな仕事をしているわけじゃないから、それを分かってあげられる当主になってね」
千「宮田」
宮「千ちゃんならきっとなれるよ」
千「うん」
どうしているんだろう今頃…
宮田俊哉、何をやっているかは不明。
俺が知っているのは、大事な人を捜し旅をしているってことだけ。
それで、ここにも来てた。
源太「さぁ、着いたぜ」
番頭「遅かったじゃないか源太、待ちくたびれたぞ」
源太「悪い、こいつの弟達を大店へ届けに行ってたからよ」
あっ、あれが今日入ったっていう。
源太「ほら挨拶しろ、これから世話になるんだから」
北「…北山‥宏光…です」
番頭「上玉じゃねぇか」
源太「だろ?すぐにでも店だしが出来る」
番頭「こりゃ祥太といい勝負だな」
北「‥‥‥」
その眼が、不安そうに周りを見渡し。
北「‥‥っ」
千「ハッ」
俺と視線が合わさった。
源太「じゃ宜しく頼んますわ頑張れ宏光、ニヤッ」
そして━
番頭「よし、中に入れ今日からここがお前の住処だ」
これが、宏光と俺が初めて顔を合わせた日のことだったんだ。
番頭「まずは旦那さまに顔見せし、それから」
大好きな兄貴と━
千「ニカ、また親父にくっついて来たのか?」
ニ「そうでもしなきゃ俺みたいな年齢の奴は独りだと中へは入れてくれないだろ」
千「気に入ったの見つけたらどうするんだよ」
ニ「もちろん買うに決まってるじゃん」
千「俺らの年で売ってくれるわけないさ」
ニ「世の中は金、それさえありゃ大丈夫だって」
やっぱニカはボンボンだな…
二階堂高嗣 米屋の息子、俺とは幼馴染み。
お金だけじゃダメなんだぜ。
宮「いい?千ちゃん、よく聞いて相手が男であっても女だとしても心で接してあげなければいつかは壊れちゃう」
千「心?」
宮「そうみんな好きでこんな仕事をしているわけじゃないから、それを分かってあげられる当主になってね」
千「宮田」
宮「千ちゃんならきっとなれるよ」
千「うん」
どうしているんだろう今頃…
宮田俊哉、何をやっているかは不明。
俺が知っているのは、大事な人を捜し旅をしているってことだけ。
それで、ここにも来てた。
源太「さぁ、着いたぜ」
番頭「遅かったじゃないか源太、待ちくたびれたぞ」
源太「悪い、こいつの弟達を大店へ届けに行ってたからよ」
あっ、あれが今日入ったっていう。
源太「ほら挨拶しろ、これから世話になるんだから」
北「…北山‥宏光…です」
番頭「上玉じゃねぇか」
源太「だろ?すぐにでも店だしが出来る」
番頭「こりゃ祥太といい勝負だな」
北「‥‥‥」
その眼が、不安そうに周りを見渡し。
北「‥‥っ」
千「ハッ」
俺と視線が合わさった。
源太「じゃ宜しく頼んますわ頑張れ宏光、ニヤッ」
そして━
番頭「よし、中に入れ今日からここがお前の住処だ」
これが、宏光と俺が初めて顔を合わせた日のことだったんだ。
番頭「まずは旦那さまに顔見せし、それから」
大好きな兄貴と━