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蜜蜂オヤジ。

第11章 抑えていた感情。

『でも… 私は柚さんがいつも厳しいことを言ってくれるから、勉強になるんですよ…。』


えっ…?

私は
顔を見上げて桜ちゃんを眺める

……なんて屈託がなくて
素直な笑顔なんだろう……。

柚は
どストレートな桜の素直さに
またまた

私…
やっぱりこの子には勝てない…。悔しいなぁ…
そう思った…

だが口からは
『あーー……もうイヤイヤ! 桜ちゃんさぁ…私のことコマゴマしたことばかり言う、イヤな年上の小姑って思ってるんでしょ…!そうやって、いつも私になにかを譲ることで、自分の株を上げてさ…! ……いっつもいつも、私…お父さん、忍、桜さん、海さんが揃うと1対多数になる。お母さんが生きていたら、まだましだったけどさ!もう私…来ない!ずっと来ないから!』
と今まで抑えていた感情が
柚の口から吹き出した。

そして
『ねえ!帰るわ!』と
キッズコーナーで遊んでいる忍と大にそう告げて
先に家に戻ってしまった。

さすがに忍も慌てて
柚さんのあとを追った…。

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