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ダメビト図鑑

第5章 通勤途中で…

イオリは勘が昔からいいほうだった。


予想通り
イオリがホテルに到着して
部屋のドアが開いたら
あのひ弱そうな痴漢男が
そこにはいた。


男はあらためて
痴漢行為を詫びたあとで
一枚の写真をイオリに見せた。

その写真は親子3人で
幸せそうに頬笑む家族写真があった。
写真には
2014・01・20と日付けがあった。

そして
その男と小さな男の子の隣には…

えっ?私…?!
というほど
顔立ちや雰囲気がそっくりの女性がいた。


『これ…亡くなった家内なんです…。』
ひ弱な男性は
そう申し訳なさげに囁いた…。


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