嘘つきな唇
第1章 *瞳の誘惑*
……ルウに……
初めて名前を呼ばれた……
……私は初めて……
彼に名前を呼ばれて、
胸の奥が高鳴るのを感じた……
……彼に……
名前を呼ばれただけで、
凄いドキドキして居る、
自分が居る……
……まさか私……
ううん、そんなはず無いわよ……
5つも年下の彼にこの私が、
トキメク訳無いじゃ無い……
「……そうだ♪……」
そう言うと彼はいきなり、
店の入り口に立ったかと思ったら、
店のシャッターを閉めた。
「……えっ!?……
ちょ、ちょっとルウくん!!
何店閉めてんのよ!?」
「……そうよ!!……
お客さん来るわよ!?」
これには私と未来の方が、
びっくりしてしまった。
すると彼はにこやかに笑って、
私達の席に戻ると、
私達の席の真ん中に座ると、
「……今夜は特別♪……
お姉様達に貸切りday♪」
と言って満面の笑を私達に向けた。
「……えー!?……
いいのー!?……ルウくん。
嬉しいけどそれはちょっと~」
「……キャー♪……
いいぢゃ無い雪奈♪
せっかくだから貸切りに、
して貰おうよ♪」
「……でもお……」
「……俺が……この店、
仕切ってんだからいんだよ♪
今日は絶対暇だから!」
「……ルウ……
ほんとに大丈夫なの?」
……私も初めて……
彼の名前を呼んだ……
「……雪奈は……
心配症だね♪……」
「……そうよ……
ルウがこう言って、
くれてんのよ?ね、ルウ?」
「……うん♪……
お姉さん達が綺麗だから、
特別な♪」
「……キャー♪……
綺麗だって♪」
未来はすっかりルウに、
のぼせてる感じだ。笑
「じゃあお言葉に甘えまして♪」
「……おー♪……
甘えろ甘えろ♪」
……ルウって一体……
……私はルウの……
行動力に驚かされるばかりだ。