嘘つきな唇
第1章 *瞳の誘惑*
……やがてルウが唇を離し……
「……雪奈こんな俺なんか……
止めとけって言ったのに……」
「……ルウは素敵な人だわ……」
「……雪奈有り難う……」
……するとルウが……
涼し気な瞳で言った……
「……俺も雪奈が好きだよ……
多分最初の出逢いから……」
「……ルウほんとなの……」
「……ああ……だけどね雪奈……」
そう言うとルウは、
静かな口調で私に話し出した……
「……俺はマジで……
雪奈に好きになって貰える様な、
男じゃ無いんだ……」
「……ルウ……」
「俺はいろいろ訳ありって言ったろ?
俺なんか好きになったら、
雪奈が傷つくだけだから……」
「……ルウ……
どうして私が傷つくの?……」
「……雪奈俺の秘密知りたい?……」
「……」
「……雪奈が知りたいならいいよ?……
教えてあげるよ?……」
「……ルウが……
話してくれるなら教えて下さい……」
「……まあ……
俺の秘密知ったら雪奈も俺の事、
好きだなんて言わなくなるな……
雪奈多分俺の事引くよ……
それでも知りたい?……」
……私は静かに頷いた……