嘘つきな唇
第1章 *瞳の誘惑*
「……雪奈行こっか♪……」
「未来と飲みに行くのちょっと久し振りね♪」
「……そうねえ……
先週誰かさんの残業で流れちゃたもんね~」
「……アハ……すみません。
未来お店何処にあるの?やっぱり新宿?」
「……それがさ……
歌舞伎町なのよ。雪奈平気?」
「……えっ?……歌舞伎町か~
んー飲み屋街のメッカね。笑
この際目の保養に行きましょ♪」
「良かった!
歌舞伎町だから心配だったのよ。」
「今日ムシャクシャしてるし、
なんならホストクラブでも行くわよ♪」
「……アハハ……雪奈ったら♪」
「……まあそれは……ジョークだけど。笑」
「……でも……
今日行くとこね、なんでも
超イケメンが居るらしいわよ♪」
「……へえ、そうなの?……」
……正直……
男絡みはどうでも良かったけど、
今日は無性に飲みたかった。
会社から電車に乗って15分くらい、
歩いた所に目的地はあった。
……ほんとに……
イケメンなんて居るのかしら?……
半信半疑で私は店の中に入った。