嘘つきな唇
第2章 *ルウの秘密*
……雪奈の愛を……
全て受け止める自信が無かった……
「……雪奈ごめん……」
「……ルウ……」
「……宿の中に……
土産店無かったかな?雪奈行って見ない?……」
「……ッツ……」
……俺は……
その場を逃れる様に話題を変えた……
……雪奈はほんとに今にも泣きそうだった……
……ほんと最低だ、俺……
「……どうする、雪奈?俺行ってくるけど……」
「……わ、私……部屋に居るわ……
もう少しで夕飯だし……」
「……解った……雪奈……
すぐ戻るよ、雪奈ごめんな……」
「……いいの……ルウ気にしないで……」
……俺は雪奈から……
逃げる様に部屋を出た……
……そして……
宿のロビーで煙草を吸って、
ぼんやりと雪奈の事を考えて居た……
……正直俺は雪奈と……
どう成りたいのかわからなくなって居た……
……雪奈の事は好きなのに……
……ねえ雪奈……
今夜俺は雪奈を抱くのかな……
……俺が……
女だったらこんな恋人は、
要らない……
……ホシクナイ……