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放課後は保健室で

第5章 余熱で3分




またあの「ニヤ」がくると思って構えていたが先生は「ふ」と笑って(「ふわ」のいっこ手前)背を向けた。


「はいはい、泣き止んだらさっさと帰りな。こんな時間だぞ」


うわ、反則。



雲間から垣間見た青空のような一瞬の顔の変化に悔しくも見とれてしまった。


それに今の言葉。


泣きやむようにわざとああ言ったの?


もしや本当は優しかったり?


背中をぼんやり見ているとふいに先生が振り返った。


「聞いてんのか!?てめえ!ガキはさっさと帰れってんだよ!」



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