テキストサイズ

放課後は保健室で

第6章 泣きっ面にぶたさん



コクンとうなずく私に今度は結が自分の頭をわちゃわちゃする。


「あ―もう、どれもこれも私の委員会のせいだよねっ」


そう。


ここ最近結の所属する放送委員会の活動が激しく、昼休みにいないことが多いのだ。


その情報を誰から聞いたのか毎日来ては渡辺啓太はしつこく私をお昼に誘う。


もう女子の目が怖い怖い。


あんな爽やかフェイスだけどかなり面倒くさいんだよ―!…なんて言ったら殺されそうだけど。


「キイナ先輩に言って減らしてもらおうかな…」


キイナ、こと夏原黄衣奈先輩は放送委員会の委員長で、軽音部でボーカルをやっている。

新入生歓迎会に出てたの見たけどスッゴい。


プロ並みの上手さだった。


結とは中学が同じで仲が良いみたいだけど、そんなことまで頼めない。


「そんな、いいよ!自分の身は自分で守る!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ