放課後は保健室で
第8章 到着
気づけば先生の足元にはちょっと怖い感じの不良サン達が4人呻いていて。
残るは5メートルぐらいの距離で先生と対峙している渡辺啓太だけだった。
「お前のせいで俺のかわいい生徒が怖い思いしたんだ。お前には一番責任とってもらわなきゃな」
…かわいい生徒っっ!!
顔が一気に火照った。
そんな言い方したら、勘違いしそうになっちゃうじゃん。
思わず先生をガン見してしまう。
ちょっとだけ乱れた髪、胸元の開いた青いYシャツの上にルーズに羽織っている白衣、不敵に光る目。
ヤバい、今の先生格好良すぎる。
って!こんな非常事態に何考えてんだ私は!!
「…るせえんだよ」
そう言って渡辺啓太は足元に飛んできていたケータイを拾い上げる。