放課後は保健室で
第8章 到着
「ただし!画像は僕が持ってますからね。いつだって…」
ニコッと微笑んでみせると工業高校のやつらはガクガクと頷いた。
これで、いっかな。
「望月さん。渡辺啓太のことは頼みました。あと柴崎さんの荷物などまだ教室ですよね。後で持ってきてくれると嬉しいです」
「うわ、戻っちゃった。二重人格者だなあ。ふふっ了解しました」
望月結が黒髪を揺らしてふわっと笑った。
この策士め。
なにが「私が囮になるから写真撮っといて」だ。
「あ、授業サボっちゃった言い訳、先生何とかしてくださいね。帰りのホームルームでないと結構怪しまれるんで」
はいはいわかりましたよ。
俺は柴崎を抱き、男等を引き連れて保健室に戻った。
その後渡辺啓太がどうなったかは知らない。