放課後は保健室で
第9章 保健室で恋をしましょう
その時、ガラガラとドアの開く音がした。
唇が離れ、先生が振り向く。
先生の肩越し。
涙で歪んだままの視界でも誰が来たかわかった。
「何、先生も晴香を泣かしたの?」
「ゆい――――っ!!」
「うわっ、てめえ」
布団と先生をはねのけて結のもとへ駆け寄って、抱きつく。
「もう馬鹿!!めっちゃ心配したんだよ?」
結もぎゅっと私を抱きしめてくれた。
「ごめん!でも本当にありがとう!」
「…くそ、あと少しで流れに乗れたのに」
何か先生がボソボソ言ってるが聞こえない。