放課後は保健室で
第9章 保健室で恋をしましょう
「じゃああたしそろそろ帰るわ。ほれ、カバン」
結が床に置いていたカバンをとって私にずいと出してきた。
先生の腕の中から抜け出して受け取る。
「うわっありがとう!!」
「いいえ。そうだ。ちなみにあたしに晴香が連れてかれた情報くれたの松澤瑠璃だよ」
「えっ…」
『調子のんな』
冷たい声と眼差しを思い出す。
クラスのリーダー的存在。
あの松澤さんが…?
「晴香が殴られるとこ見てたみたい。血相変えて私んとことんできたよ」
「…そっか」
これからちょっとずつでも話していけるだろうか。
とりあえず明日お礼を言いにいこう。